第三者保守サービスとは
第三者保守とは、メーカーではなく第三者の専門企業によるPC、サーバー、ネットワーク機器の保守を指します。通常、メーカーの保証サービスに未加入、または保証期間が終了した機器に故障や不具合が発生した場合、メーカー側からのサポートは一切提供されません。サポートが終了すると、技術的な問い合わせを含め、保守や修理に対応できないケースがほとんどであり、故障が発生した際には迅速かつ適切な対応ができず、業務に支障をきたす可能性があります。こうしたメーカーサポートが終了した機器における運用上の課題に対する解決策の一つが第三者保守サービスです。

ITインフラのコスト削減
第三者保守を利用することで、ハードウェアの稼働期間を延ばし、システム入れ替えにかかる初期費用を削減できるという大きなメリットがあります。たとえば、ハードウェアメーカーのサポート期間が5年の場合、メーカーの保守が終了するたびにハードウェアを再導入すると、20年間で4回のハードウェア入れ替えが必要となります。しかし、第三者保守を活用してメーカーサポート終了後も2年間システムを延命できると仮定すると、システムの稼働期間を7年間に延ばすことが可能となり、20年間でハードウェアの入れ替え回数を3回に抑える計算になります。入れ替え回数が減少することで、新しい機器の購入や構築にかかる初期導入費用を削減し、コストの節約につながります。

ハードウェアの使用寿命を延長
ハードウェアを入れ替える際には、それ相応の費用と期間が必要です。製品の選定、購入、設定など、多くの作業を行う必要があり、実際に稼働するまでに相当な時間を要します。また、マイグレーションのスケジュールとハードウェアのサポート終了期間が一致せず、マイグレーションが完了する前にメーカーの保守終了日を迎えてしまうケースも少なくありません。さらに、ハードウェアの入れ替えが完了する前に既存のシステムが故障する可能性も十分考えられます。サポートが切れた製品についてはメーカーに相談することもできず、その間に通常業務を継続できなくなる懸念も生じます。
しかし、第三者保守を導入すれば、このような心配は不要です。また、予算の問題で即座にハードウェアを入れ替えることができない場合でも、第三者保守を利用すれば、安心してハードウェアを継続利用しながら、入れ替えのための資金を準備することが可能です。